社会活動

中山学長が松戸国際高校で講演

 平成26年3月18日(火)、千葉県立松戸国際高等学校(林修一校長)において、すでに卒業した3年生を除く全校生徒、約670名を対象に、中山理学長が「グローバル時代のモラル」と題して講演を行いました。

 千葉県では、今年度より県立高校において「道徳」が必修化され、1年間に渡って授業が展開されて来ましたが、年度の最後にそのまとめを行うこと、国際理解教育との関連でグローバル社会における道徳を学ぶこと、在校生全員が参加することによって学校全体の道徳を学ぶ環境を整えること、といったような目的のもとに今回の講演が企画されました。

 講演では、これからのグローバル社会を生き抜くためには、他者のとの差別化を図るため、日本人らしい日本人になり、日本の良さを知る必要があるとして、ディズニー映画で有名になった「三匹の子豚」と日本の代表的な民話である「猿蟹合戦」を比較し、日本的な考え方の方が現在の環境に配慮する社会に最適なものであることを紹介しました。グローバルな社会では自文化も他文化もともに相対的に理解することが必要で、そこから生まれる他者への共感性が重要である、という話からスタートしました。

 続いて、これからの社会では汎用的能力(generic skills)が必要とされ、その中核となるものは人格的能力=モラルであり、麗澤大学が世界の研究機関と展開している道徳の研究実績を紹介しながら、道徳の科学的研究が世界各国で注目されていることが紹介されました。

 次に、麗澤大学の卒業生の実話をもとに、人と人との心の交流は国境を越えて行われるもので、そこには道徳的な心づかいと行動が必要であることが紹介されました。この実話は、在学中に留学した学生が、ホームステイ先のご夫妻と心の通う交流をした結果、ご夫妻の死後に遺産の一部を譲り受けることになり、その使い道として、ご夫妻の愛好したバラの新種を開発し、大学に寄贈してくれたというもので、本学の国際交流を象徴する逸話となっています。

 こうした3つの視点での話から、道徳とは他者とのよりよき関係性の構築であり、高校生には高校生なりの関係性があり、生涯にわたってその時々で組み替えられるべきものであることと、どのような心づかいで、どのように行動し、いかに生きるかが重要であり、その本質は、運命への愛であり、感謝の心であり、他者への思いやりである、として話は締めくくられました。

 体育館での60分間の講演でしたが、時には中山学長のジョークに笑いも混じる中、高校生たちは真剣に聞き入っていました。

 

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