『高校生のための道徳教科書』を使った「道徳」の授業実践(第1回)
平成25年5月24日(金)『高校生のための道徳教科書』を使った「道徳」の授業が麗澤高等学校で行われた。
これは、今夏(8/23(金))に道徳科学教育センター(CMSE)が開催を予定している「道徳教育講座(仮称)」に向けて、実際にCMSEが作成した『高校生のための道徳教科書』を使用して授業を行い、講座開催のための課題等の整理、収集を行うために実施したものである。
講師は、同校の卒業生でもある江島顕一助教が務めた。江島助教は高校在学時代にはサッカー部に所属していたということで、今回の授業では同教科書の「One for All, All for One -ホペイロという仕事」(pp.95~102)の単元を使って授業を進められた。
授業の初めには持参したボールで鮮やかな(?)リフティングのパフォーマンスを披露、また、この教材に引用された北嶋選手がかつて所属していた柏レイソルがJ1リーグで優勝した時選手達がサインしたユニホームを示しながら授業を展開した。
江島講師は、サッカーにおけるホペイロの仕事を紹介しながら、学校でも社会でも様々な立場や役割があること、そうした集団の中で物事を成し遂げていくには周囲への感謝や尊敬の念が求められることを論じた。
授業前半は、北嶋選手のブログの紹介部分を江島講師が朗読し、その後の「ナラティヴ」と「気づきのコラム」は生徒を指名して順に朗読してもらう形式で進められた。後半は、教科書に記述された5つの質問事項について生徒各自が回答を記入したメモを使って5~6人のグループごとにそれぞれの回答について発表しあう形式で進められ、50分間の授業もあっという間に終了した感じであった。
今回受講した生徒たちは4Dクラスで麗澤中学校からの進学組ということで、今までの麗澤で受けてきた「道徳」の授業とは違った感じで受け止めていたようである。
今回の授業実践には大学の「道徳科学」授業担当の岩佐教授、諏訪内講師、橋本講師のほか、モラロジー研究所の教育研究室の客員研究員としてモンゴルから来られたバヤスガラン オユンツェツェグ氏(道徳教育研究者)や教育者担当の仙田氏も参観された。
授業終了後はさっそく高校の玄関ロビーで江島先生を囲んでの反省会があり、参観された先生方との意見交換が行なわれた。
次回の授業は6月14日(金)に実施する予定である。